本手組帯の見分ける方法。
伝統の手組みを正確に伝えていくためにここで簡単に手組と機械組の違いを見ていきます。
< 1.本体の違い >
手組台
組紐を組む道具は組台とよばれ、組布の幅を広くすると、それにともなって組台も大きくなる。根気と手間のかかる作業になり、職人技が必要とされる。
小型トーションレース機
ボビンが円状を回転しながら移動 。 中心の上部にあるローラーで編み上げたレースを引き上げます。コンピュータ制御の高速編み機となっています。トーションレース機の発祥の地はヨーロッパです。
< 2.玉とボビンの違い >
組玉
玉とよばれるコマに糸を巻いたものを使用。組む種類により、玉数と玉の重さが違う。
ボビン
ボビンは円柱形の管でその管に糸を巻いて、隣同士回転して編みこんでいく。
< 3.制作方法の違い >
右の玉糸を左に、左の玉糸を右に移動させることにより布を組み上げて行く。
帯の幅で制作していますので、つなぎ目がない。
小型レース機で作られた布は細い幅のものしかできない為、6枚くらいの布をミシンなどで縫い合わせ帯の幅にする。
ミシンで縫い合わせている様子。
< 4.組織の違い >
手組みの特長
たて糸はなく、斜めの糸だけで構成されている。凹凸がなく平らな状態である。
機械(レース)の特長
機械布では立芯糸(たてしんいと)とよばれる、たて糸(丸図の赤線)が存在する。また、その立芯糸は数十本入っている場合がある。
< 5.完成品の違い >
手組みの特長
たて糸はなく、斜めの糸だけで構成されている。凹凸がなく平らな状態である。
機械(レース)の特長
細幅をつないで作っているため、たてにすじが目立ちそのすじの部分が凸凹している。
< 6.作業時間 >
手組みのかかる時間
帯を組上げるのに、2、3週間前後から数カ月以上かかり非常に手間と根気がいる作業である。
機械(レース)のかかる時間
機械の性能がよく編上げるには、1〜2時間で作る事ができ、大量生産で作られている。小型のトーション・レース機は日本に数百台以上ある。
- トーション・レース機は、大きく分けると大型トーション・レース機と小型トーション・レース機の2種があります。大型トーション・レース機は帯の幅までは出来ますが小型トーション・レース機は帯の幅にするには、何枚も繋がなければなりませんので必ずつなぎ目があり縦方向に筋張っているのが特長です。